一生使える錆びない包丁選びのポイント
包丁ってどんなのを使っていますか?包丁にはいろんな種類があります。和包丁、洋包丁、用途の違い、形状の違い、素材の違いetc.・・・。もしあなたが新しく包丁を買いたいなと思っても、絶対迷っちゃいますよね。
そこで今回は、
1.一生使える包丁
2.錆びない(祭びに強い)包丁
の2点を重視し、あなたが包丁を選ぶときのポイントを解説していきます。
一生使える包丁の条件とは?
包丁の切る部分は、ほとんどが金属でできているからどれも一緒じゃないの?と思われているかもしれませんが、それは大きな間違えです。包丁の素材によっては2年から3年ぐらいで、使い物にならなくなってしまうものもあるんです。では、どんな包丁を選べばいいのでしょうか?
【一生使える包丁の条件1】硬くて、摩耗しにくい素材
包丁を一生使い続けるには、摩耗しにくい包丁がいいです。そのためには、硬い素材の包丁を選びましょう。
日本鋼(炭素鋼)からお話しします。日本鋼で有名なところは、日立金属安来工場が製造している「安来鋼(ヤスキハガネ)」があります。これは、日本刀などに使われた鋼の製造方法を引き継いだもので、本職向きともいえる素材です。
安来鋼の種類は、硬い順から青紙、白紙、黄紙があります。細かくいいますと、これにもそれぞれ1号、2号などのランク分けがあります。一番硬いのは、青紙スーパーと言われるものです。これは摩耗しにくいですよ。
海外の鋼材で有名なのは、いわゆるスウェーデン鋼ですね。これも評価が高く、洋包丁の素材で使われることが多いです。硬さは標準的なものと考えてよいでしょう。
さて、最近包丁の素材としてよく使われているステンレスですが、ステンレスも硬さはピンからキリまであります。ホームセンターなどで売られているステンレス包丁は、残念ながらあまり硬くはなく、一生使える包丁にはなりません。しかし中には、ZDP-189という名前の、非常に硬いステンレスもあります。
そして、鋼やステンレス以外にも最近増えてきた素材として、セラミックがあります。セラミックは金属ではなく陶器の一種になります。セラミックは非常に硬く、普通の砥石では研げないぐらいです。しかし、その分切れ味が長持ちしますし、手入れが楽なのが特徴です。
ただ陶器の一種ということで、欠けたり割れたりしやすいのが欠点ですが、京セラのセラミック包丁はそのあたり大分改善されています。
一生ものの包丁を選ぶポイント
包丁の素材は、青紙、ZDP-189、セラミックが硬くて摩耗しにくい素材で長く使い続けられる。
【一生使える包丁の条件2】割れにくく、欠けにくい素材
一生使える包丁を選ぶポイントは、割れにくく欠けにくい素材のものを選ぶことも重要です。ステンレスは硬くない素材なので、割れにくいです。ホームセンターなどで売っている、安物ステンレス包丁がそれにあたります。
包丁の素材には硬さにも種類がありますので、料理の素材に合わせて包丁を変えていくと、もっと長持ちしますよ。
錆に強い包丁の素材は?
包丁の錆は、そのまま放っておくと切れ味を悪くしてしまいます。何より、錆が付いた包丁で食材を切るのは嫌ですよね。定期的に手入れをすれば錆は防げますが、錆びにくい包丁があったら手入れの手間が省けて嬉しいですね。では、どんな素材の包丁を選べばいいのでしょうか。
錆(さび)とは
錆は鉄に発生するもので、赤錆と黒錆があります。問題なのは赤錆です。鉄は酸素を結合したがる性質を持っています。鉄と酸素が結合すると、一種の酸化鉄になります。この酸化鉄が錆なのです。ほうっておくと、錆は内部にどんどん浸食してしまいます。
ステンレス包丁はなぜ錆びにくい?
ステンレスの英語表記は「stain-less」。stain(錆)less(ない)がくっついた言葉で、錆びない金属のことです。そのしくみは、鉄に大量のクロムを加えることによって、表面に被膜をつくられるようにしたもので、鉄と酸素が結合しないようにしています。鉄自体が錆びないようになったわけではないので、注意してくださいね。
ステンレスはあくまで錆びにくいのであって、全く錆びないわけではありません。汚れた状態が長く続いていると錆びてきます。ですから、最低限の手入れは必要になってきます。それでも、鋼の包丁より、手入れが簡単なので助かりますね。
まとめ
一生ものの錆びない(錆に強い)包丁を選ぶとすれば、ZDP-189かセラミックの素材のものになります。2~3万円ぐらいの予算があれば、ZDP-189を素材にしたほうがよいでしょう。一生ものの価値は十分にあります。
ただし、硬い素材の包丁であっても切れ味が悪くなるときがあるので、自分で包丁を研ぐか、研ぎ屋さんに定期的に出すことをおすすめします。
セラミック素材の包丁ならば、京セラの三徳(万能)包丁が5,000円程度で購入できます。ただし、カボチャのような堅いものや、大きな魚の骨などを切ると、欠けたり割れたりするおそれがありますので、その点だけ注意が必要です。
なお、京セラのセラミック包丁は、一回だけですが研ぎ直しサービスがついているものもあるので、それを活用すると長く使えますね。
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